障害者らの芸術「アール・ブリュット」 先進地の県、積極取り組み

2012.09.18(Tue)

障害者らの芸術「アール・ブリュット」 先進地の県、積極取り組み 滋賀

2012年9月18日 02:02 産経新聞

 ■「美術旅館」で滋賀の魅力発信

 正規の美術教育を受けていない障害者らを中心にした芸術「アール・ブリュット」の作品を、県内の旅館やホテルのロビーなどに展示する「美術旅館」の取り組みを、県が進めている。県は平成16年に国内で初めて専門の展示施設を近江八幡市に開設するなど、アール・ブリュット普及の先駆的な役割を担っており、担当者は「観光客に見てもらうことで、滋賀の芸術の魅力をさらに発信したい」と意気込んでいる。

                   ◇

 アール・ブリュットはフランス語で「生(き)の芸術」を意味し、既存の流派などに関係なく表現するのが特徴で、絵画、彫刻など幅広いジャンルの芸術活動。障害者のほか、罪を犯した人や、子供らが営利目的でなく自分自身のために取り組む。フランス人画家、ジャン・デュビュッフェが提唱した。英語圏では「アウトサイダー・アート」と呼ばれ、独創的な作風が人気を集めている。

 県内での取り組みは古く、「日本の障害者福祉の父」と呼ばれる糸賀一雄が昭和21年に設立した障害児福祉施設「近江学園」(湖南市東寺)で、粘土を利用した造形活動から始まった。29年には大阪や京都の百貨店で作品展が開かれ反響を呼ぶなど、先駆的な役割を果たしてきた。平成16年には県の外郭団体、県社会福祉事業団がアール・ブリュット作品を専門的に展示する「ボーダレス・アートミュージアムNO-MA(ノマ)」を近江八幡市に開設し、独特の造形美で人間を表現した鎌江一美さんの「ひと」など、ユニークな作品の発掘に力を入れている。

 こうした中、県は、アール・ブリュット作品の魅力発信を目指し、県内の旅館やホテルでの作品展示を推進する方針を決定。6月と7月には県内の計8カ所の宿泊施設の関係者を招き、アール・ブリュットの説明会や見学会を開き、作品が展示されているNO-MAや、近江学園での制作現場などを見てもらい、魅力をアピールした。

 作品を展示する宿泊施設は「美術旅館」と位置づけられ、管理などの費用は施設側の負担になるが、県や県社会福祉事業団が作品の選定や展示ノウハウの提供、PR支援などを担当する。各施設で専門家を招いての講演会も予定している。

 NO-MAは、アール・ブリュットを提唱したデュビュッフェのコレクションを展示するスイス・ローザンヌ市の美術館「アール・ブリュット・コレクション」と提携しており、国内の拠点としての機能も充実させている。

 県内の活動は本場フランスでも評価された。2010(平成22)年にフランスのパリ市立アン・サン・ピエール美術館で日本の作家による特別展「アール・ブリュット・ジャポネ」が開かれ、出展した作家63人のうち18人が県内の作家だった。こうした活動をたたえ、県を代表して嘉田由紀子知事が同年10月にパリ市から勲章を贈られている。国内で先進地となっていることを受け、県「美の滋賀」発信推進室は「アール・ブリュットは『滋賀の宝』。観光客を通じて全国の人に知ってもらいたい」と、「美術旅館」の取り組みに期待をかけている。
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